atelier omamagoto

written by natsume murao

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夜のクルージング

海を見ていた。

毎日朝晩のことであるが、ただぼんやりと波間や空や、大小様々な船を眺めて過ごす。

 

背後から私を呼ぶ声が聞こえた。

地元の人らしく、真っ黒に日焼けしたオジサン。。。

 

「一緒に飲もうよ!」と、すでに幾分アルコールを含んだテンションで

家浦浜にある海のレストランのテラスから私を呼んでいる。

悪い人ではなさそうなので、挨拶がてら伺った。

聞くと、防波堤に座ってただ海を眺める私の姿を自殺志願者と見間違えたと言う。

 

石材屋の社長と気の良い従業員達、建設会社で働く親方と弟子、

地元の仲良しのんべえ集団と言ったところだ。

 

地方都市にはのんべえが多い、というのが私の先入観だが、

これはまだ打ち砕かれていない。

 

あっと言う間に楽しい時間は過ぎ、最終のフェリーを逃したスタッフを宇野まで送りに行くと言う。

 

送るって、でもどうやって??????

 

 

島で暮らす人は、車を持つようにヨットを所有している人もいると言う。

限られたフェリーでは、仕事にもプライベートにも支障が出るらしく、数名でヨットの共同オーナーをしているのだとか。

もちろん全員ではない。一部の島民の暮らし方だ。

 

夜、21:00

街頭もなく真っ暗な家浦港から宇野港へ向けて出航する船に便乗させてもらった。

夜のクルージング。

対岸の町明かりと経験だけが頼りだそうだ。

 

夜、家の窓からよく見ている宇野港の景色に、海風を受けながらぐんぐんと寄って行く。


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家浦港→宇野港のフェリー最終便

家浦発 18:55 宇野着 19:20

 

芸術祭夏会期(7/209/1)の土日&8/128/16 のみ増便

家浦発 20:00 宇野着 20:39