アート巡り・犬島を行く
▲家浦港ー犬島港 運行の便は極端に少ない。
▼四国汽船のサンダーバードで行く。乗船券¥1200
▲繁忙期対応で整理券が発行されていた。
▼ネイビーと黄色が基調の可愛い船内。
乗組員のお兄さんがDJ並のご機嫌アナウンスを展開。直島宮浦港から乗船の方の約1時間に及ぶ移動時間を退屈させない。
▼▲犬島港
▼まず、スタッフに誘導されてチケットセンターで帰えりの乗船券と入館チケット(精錬所美術館、家プロジェクト、シーサイド犬島ギャラリーまとめて一般価格¥2000)をGET。
さっそく精錬所美術館へ。徒歩ですぐ。入口までの芝生も気持ち良い。
アート:柳幸典
建築:三分一博志
▲レトロにデザインされた看板。
▼アートスペース内は撮影禁止なので、外観と散策路のみご紹介。
▲100年も前に建てられた精錬所の遺構を利用している。
銅製錬の副産物として誕生したカラミレンガが象徴的だ。蓄熱力が高く、夏場は表面温度70度にもなると言う。
長い煙突は現役で、美術館館内の空調を担っている。(クーラーいらず!)
土日の開館から13:00くらいまでは、ご近所のおばあちゃんが丁寧な解説をしてくれる。
お会いできれば、是非お話を伺ってほしい。
▼発電所跡
視覚的には、工場好き、廃墟好き、川崎工業地帯好き、ラピュタ好き。。。にはタマラナイ施設であろう。
写真におさめて、客観的に見ると、どうも 風景写真にしかならないが
この場に身を置くと感慨深い気持ちになる。
単なるノスタルジアへの興味ということではなく、かつてここに存在していた生命体の体温や息づかいまでも、霊的に感ずるような空間。
瀬戸芸祭の存在意義を再度考えたくなった。
社会問題にも目を向ける「きっかけ」であってほしい。(きっかけの次には展開も。)
▼精錬所カフェでランチ。
犬島弁当 ドリンクセット ¥1000 (ジンジャージュースをセットに)
この日は12:00前に完売。数量が少ない模様。
▼精錬所カフェのトイレの壁画
環境に配慮した循環型システムの運用を実現している。
▼ここからは家プロジェクト アート作品と散策中に撮った写真。
小さな島なので、移動は全て徒歩で。
▲S邸 荒神明香/コンタクトレンズ
▼A邸 荒神明香/リフレクトゥ
▼定紋石 大阪城修築時の残石といわれている。
▲妹島和世/中の谷東屋 休憩スポット
ウサ耳イスと天井のボツボツが可愛らしくてツボ!(天井の穴の影が涼しげ)
▼C邸 ジュン・グエン=ハツシバ/
The master and the Slave:Inujima Monogatari (映像)
敷地内の庭に置かれたウサ耳イスと作品本編で重要なプロップの金属バット
とても平たく言うと、犬島の歴史再現VTRの上映会であるが、もちろん単なる紹介ビデオではなく、短い尺内に凝縮された美しい映像世界であった。
スタッフの解説なしにはわかりにくいところもある。
歴史的背景や地域文化を学ぶ必要性を再認識した。
思えば、瀬戸芸祭は案外映像作品の出品が少ないではないか。
I邸 (前田征紀/Universal Reception)は花畑を持つ瞑想の館に展開されている。
島の歴史を刻む水に光を透過させることによって、それを視覚化しているのだと言う。
サウンドアートのアプローチとしてはやや古典的な印象も
▲I邸隣りにある、古民家を改装した造りのウキカフェで一休み。
アイスハーブティー(¥400)をいただく。
庭にはブランコ、押入れは改造されて小物ディスプレイに。(とんぼ玉や金属のアクセサリー販売がされている)
かなり居心地の良い場所だった。
小さな島であり、本日の観光客の量からも
ゆっくりと作品を見て回ることができた一日だった。
犬島:岡山県岡山市に属する。
近代化産業遺産とも言われる銅の精錬所跡を活用した美術館の長い煙突がトレードマーク。
かつては採石で栄え、多いときの住民は5000人とも言われるが、今では超高齢過疎化。現在の住民は48名。平均年齢74歳(最年少39歳)。
島内には病院がないので、体調管理には気をつけたい。
アクセス
・岡山宝伝港 (約10分)
・小豆島土庄港 (約25分)
・直島宮浦港 (豊家浦経由で約1時間/家浦からは約25分)
犬島精錬所美術館・犬島「家プロジェクト」
TEL:086-947-1112